【送り盆完全ガイド】8月16日にやるべきこと|送り火から片付けまで失敗しない手順とマナー
- yukan
- 8月12日
- 読了時間: 7分
更新日:8月21日

「お盆の最後の日って何をすればいいの?」
「送り火はどうやって焚くの?」
「お盆飾りの片付け方がわからない...」
そんな疑問を抱えていませんか?送り盆(終い盆)は、ご先祖様をあの世にお見送りする大切な日。
正しい手順を知っておけば、心を込めてご先祖様をお送りすることができます。
今回は、送り盆で行うべきことを時系列で詳しく解説します。
送り盆(終い盆)とは?
ご先祖様をお見送りする大切な日
送り盆は「おくりぼん」または「終い盆(しまいぼん)」と呼ばれ、お盆期間中に里帰りしたご先祖様の魂を、再びあの世へお見送りする重要な行事です。
送り盆の基本情報
日程: 一般的に8月16日(地域により15日や他の日程も)
目的: ご先祖様の魂を迷わずあの世へお送りする
意味: お盆供養の締めくくり、感謝の気持ちを込めた送別
なぜ送り盆が大切なのか?
4つの重要な意味
感謝の表現: この1年間の見守りへの感謝
正しい送別: 迷わずあの世に戻れるよう道筋を示す
来年への願い: 「また来年もお越しください」という想い
家族の絆: 先祖を通じて家族の結束を深める

送り盆で行う4つの基本手順
1. お墓参り(日中〜夕方)
送り盆の始まりは、ご先祖様への最後のご挨拶としてのお墓参りです。
お墓参りの流れ
時間帯: 日中から夕方にかけて
持参品: お花、お線香、お水、掃除用具
心構え: 感謝の気持ちとお見送りの想いを込めて
お墓参りでの作法
お墓の掃除を行う
新しいお花とお水をお供えする
お線香を焚いて手を合わせる
心の中で感謝とお見送りの言葉を伝える
2. 送り火を焚く(夕方〜夜)
送り火は、ご先祖様があの世に迷わず帰れるよう、道筋を照らす大切な儀式です。
送り火の基本情報
時間帯: 17時〜19時頃(地域により異なる)
場所: 玄関先、庭先、ベランダなど
道具: オガラ(麻幹)、焙烙(素焼きの皿)
送り火のやり方
手順 | 内容 | 注意点 |
1. 準備 | オガラを焙烙に置く | 火の安全確保 |
2. 着火 | マッチやライターで点火 | 風向きに注意 |
3. 祈り | 手を合わせて心の中でお見送り | 感謝の気持ちを込める |
4. 消火 | 自然に燃え尽きるまで見守る | 完全消火を確認 |
現代的な送り火の方法
マンション等では安全に配慮した小さな火で
火が使えない場合はLEDキャンドルでの代用も
近所迷惑にならないよう時間と場所に配慮
3. お盆飾りの片付け
送り火が終わったら、お盆期間中に飾っていたものを片付けます。
片付けの順序
盆棚(精霊棚): 丁寧に解体する
盆提灯: 電球を外し、分解して清拭
精霊馬・精霊牛: 感謝の気持ちで処分準備
お供え物: 家族で分けていただく
片付けのタイミング
送り火を焚いた当日の夜
遅くとも翌日までには完了
新盆の場合はより丁寧に行う
4. 供物の適切な処理
お供えした食べ物や品物は、感謝の気持ちを込めて適切に処理します。
供物の処理方法
種類 | 処理方法 | 注意点 |
果物・お菓子 | 家族で分けていただく | 供養になるため感謝して |
傷んだ食べ物 | 塩で清めて廃棄 | 自治体ルールに従って |
精霊馬・牛 | お寺で焚き上げor塩で清めて廃棄 | 感謝の気持ちを込めて |
花 | 塩で清めて燃えるゴミへ | 長持ちした場合は仏壇に |

盆提灯の正しい片付けと保管方法
提灯の種類別対応
白提灯(初盆用)
役割: 初盆でのみ使用
処分: お寺で焚き上げor塩で清めて廃棄
理由: 一度きりの使用が原則
絵柄入り提灯(通常の盆提灯)
役割: 毎年使用可能
保管: 丁寧に清拭して専用箱に収納
期間: 来年まで大切に保管
提灯の分解と清拭手順
1. 分解作業
電球やコードを外す
火袋(提灯本体)を取り外す
台座や装飾部分を分離
2. 清拭作業
毛払いでホコリを優しく除去
アルコールで金属部分を拭く
和紙や絹の部分は優しく扱う
3. 保管準備
防虫剤を用意(直接触れないよう注意)
専用箱や袋に丁寧に収納
湿気と直射日光を避けた場所を選ぶ
長持ちさせる保管のコツ
保管環境のポイント
湿度: 湿気の少ない場所
温度: 急激な温度変化を避ける
日光: 直射日光が当たらない場所
虫害: 防虫剤で虫食いを防ぐ
来年のための準備
購入時の箱や説明書を保管
分解方法を写真に撮っておく
部品の紛失がないか確認
劣化部分があれば修理を検討

地域による送り盆の違い
全国各地の特色ある行事
関東地方
7月15日に行う地域も多い
送り火は夕方に焚くのが一般的
迎え火・送り火ともに簡素化傾向
関西地方
8月16日の五山送り火(京都)が有名
精霊流しの文化がある地域も
盆踊りで送りの意を込める地域
その他の地域
精霊流し: 長崎など、灯籠を海に流す
灯籠流し: 川に灯籠を流してお見送り
盆踊り: 最終日に踊りで送る地域
環境への配慮と現代的な対応
環境保護の観点
川や海への灯籠流しは制限される場合が多い
指定された場所での実施が原則
自然に還る素材の使用が推奨
都市部での工夫
火を使わない送り火の方法
集合住宅での配慮事項
近隣住民への配慮
初盆(新盆)の場合の特別な配慮
初盆での送り盆の特徴
より丁寧な送り方
通常より長めの送り火
より豪華なお供え物
親族を招いての送別式
僧侶による読経
初盆特有の注意点
白提灯は必ず処分
初盆用の飾り物も適切に処分
来年からの通常の盆飾りの準備
菩提寺への相談も重要
初盆後の仏事について
今後の年中行事
来年からは通常のお盆行事
定期的な法要の相談
仏壇の日常的な手入れ
命日の供養について

よくある疑問と解決法
Q&A形式でスッキリ解決
Q1: 送り火を焚けない場合はどうする?
A: LEDキャンドルや電気の明かりで代用可能
心を込めてお見送りすることが最重要
Q2: お盆飾りを片付け忘れたらどうなる?
A: 気づいた時点ですぐに片付ける
感謝の気持ちがあれば問題なし
Q3: 精霊馬が傷んでしまった場合は?
A: 塩で清めて燃えるゴミとして処分
感謝の気持ちを込めることが大切
Q4: 初盆と通常のお盆で何が違う?
A: 初盆はより丁寧に、白提灯は必ず処分
来年からは通常のお盆飾りを使用
Q5: 送り盆の日程は必ず16日?
A: 地域により15日や他の日程もある
地域の慣習や菩提寺に確認が安心

現代に合わせた送り盆のあり方
伝統を大切にしながら現代的に
変わらない大切なこと
ご先祖様への感謝の気持ち
家族の絆を深める機会
命の大切さを考える時間
日本の文化を継承する意識
現代的な工夫
安全性を最優先にした送り火
環境に配慮した供物の処理
住環境に応じた柔軟な対応
次世代への文化継承
子どもたちへの文化継承
教えたいポイント
なぜお盆があるのか
ご先祖様への感謝の気持ち
命の繋がりの大切さ
日本の美しい文化
体験させたいこと
一緒にお墓参り
送り火の手伝い
お盆飾りの片付け参加
家族の歴史を聞く機会
まとめ:心を込めた送り盆で感謝を伝える
送り盆は、ご先祖様への感謝とお見送りの気持ちを込めた、とても大切な行事です。
送り盆の核心
日中のお墓参りで最後のご挨拶
夕方の送り火で道筋を照らす
丁寧なお盆飾りの片付け
感謝の気持ちでの供物処理
地域の慣習への敬意
安全と環境への配慮
形式や作法も重要ですが、最も大切なのはご先祖様への感謝の気持ちです。完璧でなくても、心を込めて行えば、その想いは必ずご先祖様に届きます。
送り盆が終わったら、来年のために盆提灯や道具を大切に保管し、今年の体験を家族で振り返ってみてください。そして「また来年もお越しください」という想いを胸に、日常生活に戻りましょう。
この記事の手順を参考に、今年の送り盆を心を込めて行ってみませんか?ご先祖様への感謝の気持ちと、家族の絆を深める大切な時間になるはずです。来年のためにも、今年の送り盆の体験を大切に記録しておくことをおすすめします。
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