【完全版】お葬式の髪型マナー|女性・男性・子ども別に詳しく解説
- yukan
- 6月27日
- 読了時間: 11分

「お葬式にはどんな髪型で行けばいいの?」
「いつもの髪型のままで大丈夫?」
「どこまでアレンジしていいのかわからない...」
お葬式の準備をする際、服装と同じくらい気になるのが髪型のマナーです。
故人やご遺族への敬意を表すために、髪型にも配慮が必要ですが、具体的にどうすれば良いのか迷われる方も多いのではないでしょうか。
今回は、お葬式における髪型マナーについて、女性・男性・子ども別に詳しく解説します。髪の長さ別の具体的なアレンジ方法から、避けるべき髪型、ヘアアクセサリーの選び方まで、実践的にご説明いたします。
お葬式の髪型マナーの基本原則
3つの基本コンセプト
お葬式の髪型は、次の3つの基本コンセプトに従って決めましょう。
1. 清潔感
最も重要なポイント
寝癖や乱れがないよう丁寧に整える
髪がべたついていたり、フケが目立ったりしないよう注意
洗髪して清潔な状態を保つ
2. 控えめ
派手さを避ける
華美なアレンジは控える
目立つアクセサリーは使わない
「おしゃれ」より「上品」を意識
3. 地味
落ち着いた印象を重視
自然で上品な仕上がりにする
明るい髪色や奇抜なスタイルは避ける
年齢に応じた品のある髪型を心がける
お葬式の髪型で大切な心構え
故人とご遺族への敬意
主役は故人であることを忘れない
自分が目立つような髪型は避ける
悲しみの場にふさわしい装いを心がける
TPOを理解する
結婚式やパーティーとは異なる場面
厳粛な雰囲気に配慮
社会的なマナーとしての髪型選択
女性の髪型マナー|長さ別詳細ガイド
ロングヘア(肩より長い髪)
基本的な考え方
ロングヘアの場合、必ずまとめ髪にするのが鉄則です。髪を下ろしたままでは、お辞儀や焼香の際に髪が顔にかかってしまい、適切ではありません。
おすすめの髪型
1. 低い位置の一つ結び(ローポニーテール)
位置:耳の高さか、それより下
仕上がり:シンプルで上品
適した場面:通夜・告別式どちらも◎
結び方のポイント
1. 髪全体を低い位置でまとめる
2. きつく結びすぎず、自然な仕上がりに
3. 後れ毛は出さずにきちんとまとめる
4. 結び目は黒いゴムで目立たないように
2. 低い位置のお団子(ローシニヨン)
位置:うなじの近く、首の付け根付近
仕上がり:よりフォーマルで品格がある
適した場面:告別式で特におすすめ
作り方のポイント
1. 低い位置で一つ結びを作る
2. 結んだ髪をねじってまとめる
3. ピンで固定(黒いピンを使用)
4. 全体的にタイトにまとめる
3. ギブソンタック
特徴:結び目を内側に入れ込むスタイル
仕上がり:上品で洗練された印象
適した場面:年齢を問わず使える
避けるべきロングヘアのスタイル
❌ NGなスタイル
高い位置のポニーテール
ハーフアップ
編み込みやフィッシュボーン
巻き髪やウェーブスタイル
後れ毛を意図的に出すアレンジ
ミディアムヘア(肩から鎖骨あたりの長さ)
基本的な対応
ミディアムヘアもまとめ髪が基本です。ただし、髪の長さによっては、きちんと耳にかけるだけでも十分な場合があります。
おすすめの髪型
1. 低い位置のハーフアップ風まとめ髪
サイドとトップの髪を後ろで低くまとめる
残りの髪は自然に下ろす
ただし、下ろした髪も肩にかかる程度で整える
2. 耳かけスタイル
髪が肩にかかる長さの場合
両耳に髪をきちんとかける
必要に応じて黒いピンで固定
3. 低いお団子
ロングヘアと同様の低いシニヨン
髪が短めの場合はピンを多めに使用
しっかりと固定して崩れないように
ショートヘア・ボブヘア
基本的な考え方
ショートヘアやボブヘアの場合、普段通りの髪型で問題ありません。ただし、清潔感と整った印象を重視します。
整え方のポイント
ショートヘアの場合
寝癖をきちんと直す
整髪料で自然にスタイリング
前髪が目にかからないよう調整
ボブヘアの場合
髪が顔にかかる場合は耳にかける
必要に応じて黒いピンで留める
全体的にタイトに仕上げる
注意すべきポイント
避けたいスタイリング
強いカールやウェーブ
毛先を外ハネにするアレンジ
前髪を立ち上げるスタイル
極端に分け目を作るアレンジ
前髪のスタイリング
前髪の基本マナー
長い前髪の場合
目にかからないよう横に流す
黒いピンで留めてもOK
自然な仕上がりを心がける
短い前髪の場合
普段通りのスタイリングで問題なし
整髪料でナチュラルに整える
極端に立ち上げるのは避ける
和装時の髪型マナー
和装特有のポイント
基本的な考え方
より格式高い髪型を選択
首元をすっきりと見せる
着物の美しさを引き立てる
具体的なスタイル
ロングヘア:夜会巻きや低いシニヨン
ミディアムヘア:アップスタイルが基本
ショートヘア:耳にかけてすっきりと
男性の髪型マナー
基本的な考え方
男性の髪型マナーは清潔感のある短髪が基本です。社会人として、また故人への敬意を表す髪型を心がけましょう。
理想的な髪型
推奨されるスタイル
1. ショートヘア
耳にかからない長さ
襟足もすっきりと短く
サイドは耳が見える程度
2. ビジネスヘア
オフィスで通用する程度の髪型
清潔感があり整った印象
年齢に応じた落ち着いたスタイル
スタイリングのポイント
整髪料の使い方
無香料または微香性のものを選択
控えめに使用(テカテカにしない)
自然な仕上がりを目指す
セット方法
寝癖をしっかりと直す
サイドをきちんと整える
前髪は額が見える程度に
避けるべき男性の髪型
❌ NGなスタイル
長髪(肩にかかる長さ)
ツーブロックの極端なスタイル
パーマやカールの強いスタイル
明るいヘアカラー
整髪料でテカテカにしたスタイル
年代別のポイント
20代・30代男性
ビジネススタイルを基準に
清潔感を最優先
奇抜さは完全に避ける
40代・50代男性
年齢に応じた落ち着いたスタイル
白髪は自然のままでOK
品格のある仕上がりを意識
60代以上男性
清潔感があれば髪の量は問わない
白髪は染めなくても問題なし
整った印象を重視
子どもの髪型マナー
基本的な考え方
子どもの場合も、清潔感と整った印象を重視します。ただし、あまり厳格になりすぎず、年齢に応じた配慮をします。
女の子の髪型
幼児(3〜6歳)
おすすめスタイル
簡単な一つ結びやツインテール
顔にかからないよう耳にかける
黒や紺のシンプルなゴムやピンを使用
注意点
派手なリボンや飾りは避ける
結びすぎて痛がらないよう配慮
動き回っても崩れにくいアレンジ
小学生・中学生
基本スタイル
低い位置の一つ結び
三つ編みは避ける(華美と見なされる場合があるため)
前髪は目にかからないよう整える
高校生
大人に準じたマナーを適用
低い位置でのまとめ髪
学校の規則も参考に
男の子の髪型
基本的なスタイル
すべての年代共通
清潔感のある短髪
寝癖をきちんと直す
前髪は目にかからない長さ
スタイリング
無香料の整髪料を少量使用
自然な仕上がりを心がける
極端なアレンジは避ける
髪色・ヘアカラーのマナー
基本的な考え方
髪色は自然な色合いが基本です。明るすぎる色や奇抜な色は避けましょう。
OK・NGな髪色の目安
⭕ 問題のない髪色
自然な色合い
黒髪
自然な茶色(地毛に近い色)
白髪(年齢相応であれば問題なし)
明るさの目安
美容院のカラーレベルで6〜7レベル程度まで
室内で見た時に茶色だとわかる程度
❌ 避けるべき髪色
明るすぎる色
金髪・ブロンド
明るいブラウン(8レベル以上)
茶髪でも明るすぎるもの
奇抜な色
赤・青・緑などの原色
ピンクやパープルなどの個性的な色
メッシュやグラデーションで極端に明るい部分がある
髪色の応急対処法
急に参列することになった場合
一時的な対処法
黒髪スプレーの使用(応急処置として)
帽子やヘアバンドで隠す(一部地域・宗派で可能)
美容院での応急カラーリング
根本的な解決
暗めのヘアカラーに染め直す
プロの美容師に相談
今後のことを考えてトーンダウン
ヘアアクセサリーの選び方
基本的な選択基準
ヘアアクセサリーは目立たず機能的なものを選びましょう。
使用可能なアクセサリー
⭕ 適切なアクセサリー
ヘアゴム
黒・紺・濃い茶色
細くてシンプルなもの
装飾のないプレーンなタイプ
ヘアピン・ボビーピン
黒色が基本
装飾のないシンプルなもの
髪色に近い色(茶髪の場合は茶色でもOK)
バレッタ・クリップ
黒・紺・濃い茶色の無地
小さめのサイズ
光沢のない素材
❌ 避けるべきアクセサリー
派手な装飾品
ラインストーンやビーズの装飾
大きなリボンやフラワーモチーフ
金属の光沢が強いもの
明るい色のアクセサリー
白・ピンク・赤などの目立つ色
パステルカラーのもの
柄物やプリント
サイズが大きすぎるもの
大きなバレッタやクリップ
幅広のヘアバンド
存在感のあるアクセサリー
シーン別髪型ガイド
通夜での髪型
基本的な考え方
略式の場合があるため、やや控えめでも許容範囲が広い
ただし、だらしない印象は避ける
仕事帰りに駆けつける場合も、最低限の配慮は必要
具体的なスタイル
女性の場合
簡単な一つ結びでも可
時間がない場合は耳にかけるだけでもOK
ただし、髪が顔にかからないよう注意
男性の場合
日中のビジネススタイルのまま
寝癖がある場合は必ず直す
整髪料で軽く整える程度
告別式での髪型
より正式なスタイルを
告別式では、通夜よりもきちんとした髪型を心がけます。
女性の場合
しっかりとしたまとめ髪
アクセサリーも適切なものを選択
全体的により丁寧な仕上がりに
男性の場合
朝からきちんとセット
清潔感を最優先
服装と合わせてトータルで整える
法事・法要での髪型
継続的な配慮が必要
四十九日、一周忌などの法要でも、基本的なマナーは同じです。
ポイント
葬儀と同じレベルの配慮
季節に応じた調整は可能
家族だけの場合もマナーは守る
よくある質問と回答
Q1: パーマをかけているのですが、お葬式に参列できますか?
A: パーマ自体は問題ありませんが、スタイリング方法に注意が必要です。
対応方法
ウェーブを生かしすぎない自然な仕上がりに
強いカールは抑えて、ストレートに近づける
必要に応じてまとめ髪にしてウェーブを目立たなくする
ヘアアイロンで軽くストレートにするのも効果的
Q2: 白髪染めをしていないのですが、染めた方がいいでしょうか?
A: 年齢相応の白髪であれば、染める必要はありません。
考え方
自然な老化現象としての白髪は問題なし
むしろ無理に染めて不自然になる方が良くない
清潔感があり、整っていることが重要
どうしても気になる場合は、暗めの色で染めるか白髪ぼかし程度に
Q3: 子どもの髪が寝癖でうまくまとまりません
A: 無理に完璧にまとめる必要はありませんが、最低限の配慮をします。
対応方法
濡らしてから乾かし直す
軽く整髪料を使用(子ども用の軽いもの)
ピンやゴムで押さえられる部分は押さえる
完璧でなくても「配慮した」ことが伝わるレベルで十分
Q4: 美容院に行く時間がありません。自分でできる簡単なまとめ髪は?
A: 低い位置の一つ結びが最も簡単で確実です。
手順
髪全体を後ろに集める
耳の高さか、それより低い位置で結ぶ
後れ毛はピンで留める
結び目は黒いゴムで隠す
ポイント
完璧である必要はない
清潔感と努力が見えることが大切
崩れそうな場合はピンを多めに使用
Q5: エクステンションをつけているのですが、外すべきですか?
A: 自然に見えるものであれば問題ありませんが、派手なものは外すことをおすすめします。
判断基準
OK:自然な色・長さで違和感がないもの
NG:明らかに不自然な色や長さ、装飾があるもの
対応方法
自然なものはそのままでも可
派手なものは一時的に外す
まとめ髪にして目立たなくする
髪型以外の身だしなみポイント
メイク(女性)
基本的な考え方
髪型と合わせて、全体的に控えめな印象を心がけます。
適切なメイク
ナチュラルメイクが基本
口紅は控えめな色(ベージュ系やローズ系)
アイメイクも派手にしない
ネイルは無色透明または薄いピンク
香り・香水
基本的なマナー
香水やヘアケア製品の香りは控えめに
無香料の製品を使用するのが理想
強い香りは他の参列者に迷惑をかける可能性
アクセサリー全般
髪型と合わせて考慮
大きなイヤリングやピアスは避ける
ネックレスは一連のパールが基本
時計も派手でないものを選択
地域・宗派による違い
地域による慣習の違い
関東地方
比較的厳格なマナーを重視
まとめ髪の位置もより低めを好む傾向
アクセサリーも最小限に
関西地方
基本は同じだが、やや柔軟な場合も
地域の年配者の意見を参考に
家族に確認するのが安全
地方・農村部
伝統的なマナーを重視する地域も
地元の慣習に合わせる
事前に確認することをおすすめ
宗派による違い
仏教各宗派
基本的なマナーは共通
特に厳格な規定はない宗派が多い
宗派より地域性の方が影響大
神道
仏教と基本的に同じ
清潔感を特に重視
華美な装飾は避ける
キリスト教
他宗教と比べて比較的自由
ただし、敬意を表する意味で控えめに
教派により若干の違い
まとめ:心を込めた身だしなみが大切
重要なポイントの確認
髪型マナーの基本
清潔感:最も重要な要素
控えめ:派手さを避けて上品に
地味:落ち着いた印象を重視
具体的な実践方法
女性:長い髪は低い位置でまとめる
男性:清潔感のある短髪を基本に
子ども:年齢に応じて清潔感を重視
アクセサリー選び
黒・紺・濃い茶色のシンプルなもの
装飾のないプレーンなデザイン
機能性を重視した選択
最も大切なこと
髪型のマナーも重要ですが、最も大切なのは故人やご遺族への敬意を表す気持ちです。
完璧な髪型である必要はありませんが、「配慮した」「努力した」ということが伝わる身だしなみを心がけることが重要です。
お葬式は故人との最後の別れの時間です。適切な髪型で参列することで、故人への敬意を表し、ご遺族の気持ちに寄り添うことができます。
故人への敬意を込めた身だしなみで、心に残るお別れをお手伝いいたします。髪型マナーや身だしなみについてのご質問は、お気軽にお問い合わせください。
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