【例文付き】お通夜・告別式でのお悔やみの言葉|適切な挨拶とマナーを状況別に解説
- yukan
- 6月23日
- 読了時間: 5分
更新日:6月24日

お通夜や告別式に参列する際、遺族にどのような言葉をかけるべきか迷われる方は多いのではないでしょうか。
適切なお悔やみの言葉は、故人への敬意と遺族への思いやりを表現する大切なコミュニケーションです。
本記事では、基本的なお悔やみの言葉から状況に応じた使い分け、避けるべき表現まで、実践的な例文とともに詳しく解説いたします。
お悔やみの言葉の基本的な考え方
お悔やみの言葉を伝える際の基本原則は以下の通りです
簡潔で丁寧に伝える
心を込めて静かに話す
遺族の気持ちに寄り添う
長話は避け、短時間で済ませる
状況に応じて適切な表現を選ぶ
遺族は多くの参列者への対応や葬儀の準備で心身ともに疲れています。簡潔ながらも心のこもった言葉で気持ちを伝えることが何より大切です。
基本のお悔やみの言葉【例文集】
最も一般的な表現
「このたびはご愁傷様でございます」
最も標準的で失礼のない表現
どのような関係性でも使用可能
迷った時はこの表現が安心
「心よりお悔やみ申し上げます」
丁寧で心のこもった印象
フォーマルな場面に適している
書面でも口頭でも使用可能
その他の基本表現
「突然のことで、言葉もありません」
急な訃報の場合に適している
驚きと悲しみを表現
より人間的な感情を込められる
「さぞお力落としのことと存じます」
遺族の心情への配慮を示す
年配の方との会話に適している
丁寧で品のある表現
「ご冥福をお祈りいたします」
故人に向けた祈りの言葉
宗教色があるため注意が必要
仏教系の葬儀で使用
「安らかなご永眠をお祈り申し上げます」
より文学的で美しい表現
故人への敬意を示す
少し格式高い印象
関係性別お悔やみの言葉
親しい間柄の場合
家族・親族に対して
「突然のことで、本当に驚いています。
どうかご無理をなさらず、お体を大切になさってください。」
「何かお手伝いできることがあれば、
遠慮なくおっしゃってください。」
「ゆっくりお休みになってください。
私たちがいるから大丈夫ですよ。」
親しい友人・知人に対して
「この度は本当にお疲れ様でした。
今は無理をせず、ゆっくり休んでくださいね。」
「○○さんのことを想うと、言葉が見つかりません。
でも、私たちがついていますから。」
「何か必要なことがあったら、
いつでも連絡してください。」
あまり親しくない場合
同僚・知人に対して
「このたびはご愁傷様でございます。」
「心よりお悔やみ申し上げます。」
「突然のことでお驚きのことと思います。
お体をお大事になさってください。」
初対面・関係が薄い場合
「このたびはご愁傷様でございます。」
「心よりお悔やみ申し上げます。」
お悔やみの言葉を伝えるタイミング
1. 受付での香典渡し時【最も一般的】
基本の流れ
受付で一礼
「このたびはご愁傷様でございます」と述べる
香典を両手で差し出す
芳名帳に記帳
例文
「このたびはご愁傷様でございます。
心ばかりですが、お納めください。」
「この度は心よりお悔やみ申し上げます。
故人のご冥福をお祈りいたします。」
2. 会場内で遺族と会う時
注意点
式の進行を妨げない
短時間で済ませる
他の参列者への配慮
例文
「このたびはご愁傷様でございます。」
「お疲れのところ、ありがとうございます。」
3. 焼香時
基本的には
黙礼や合掌のみで十分
無理に言葉をかける必要なし
目礼で気持ちを伝える
4. 退席時
例文
「本日はこれで失礼いたします。」
「お疲れ様でした。お体をお大事に。」
「故人のご冥福を心よりお祈りいたします。」
避けるべき言葉と表現
忌み言葉(重ね言葉)
使ってはいけない表現
❌「重ね重ね」
❌「たびたび」
❌「また」
❌「再び」
❌「繰り返し」
❌「次々」
❌「続いて」
これらの言葉は不幸が重なることを連想させるため避けましょう。
生死に関する直接的な表現
避けるべき表現
❌「死亡」→ ⭕「ご逝去」
❌「生きていた頃」→ ⭕「お元気でいらした頃」
❌「死ぬ」→ ⭕「お亡くなりになる」
不適切な話題
避けるべき内容
死因についての詳細な質問
遺産や相続に関する話
明るすぎる世間話
長時間の思い出話
宗教的な議論
宗教・宗派による注意点
仏教の場合
「ご冥福をお祈りします」は一般的
「成仏」「往生」などの表現も使用可能
キリスト教の場合
「安らかな眠りをお祈りします」
「神様のもとで安らかに」
❌「ご冥福」「成仏」は使わない
神道の場合
「御霊のご平安をお祈りします」
❌「ご冥福」は仏教用語のため避ける
無宗教の場合
宗教色のない表現を選ぶ
「安らかにお眠りください」
「心よりお悔やみ申し上げます」
声のトーンと表情のマナー
適切な声のトーン
低めの声で落ち着いて話す
ゆっくりとした話し方
明瞭に、しかし静かに
感情を込めて、しかし抑制的に
表情と態度
穏やかで落ち着いた表情
軽く会釈しながら話す
相手の目を見て話す
背筋を伸ばして丁寧な姿勢
よくある質問と回答
Q: 言葉が思い浮かばない時はどうすれば?
A: 黙礼や深いお辞儀だけでも気持ちは十分伝わります。無理に言葉を探す必要はありません。
Q: 涙が出そうになった時は?
A: 感情を抑える必要はありませんが、声が震える場合は短い言葉に留めて、お辞儀で気持ちを表現しましょう。
Q: 相手が泣いている時は?
A: 静かに寄り添い、無理に慰めの言葉をかけるより、そっと見守ることが大切です。
Q: 子供と一緒の場合は?
A: 子供には事前に簡単な言葉を教えておき、大人が代表してお悔やみを述べても構いません。
Q: 方言で話しても良い?
A: 親しい関係であれば方言も温かみがありますが、敬語は忘れずに使用しましょう。
お悔やみの言葉まとめ
基本のポイント
「ご愁傷様」「お悔やみ申し上げます」が基本
簡潔に、心を込めて伝える
受付での香典渡し時がメインタイミング
忌み言葉は避ける
宗教に配慮した表現を選ぶ
困った時の対処法
基本の表現を使う
前の人の様子を参考にする
短く済ませる
心を込めた態度を重視
黙礼でも十分
大切な心構え
お悔やみの言葉に完璧な正解はありません。最も重要なのは、故人への敬意と遺族への思いやりの気持ちです。
たとえ言葉が不器用でも、心からの想いがあれば必ず伝わります。
適切なお悔やみの言葉で、故人との最後の時間を大切に過ごし、遺族の心に寄り添いましょう。
お悔やみの言葉や葬儀マナーについてご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。皆様の大切なお別れの時間をサポートいたします。
Comments